

vol.9 しぜんの国保育園 齋藤紘良さん 齋藤美和さん
「すべてこども中心」という理念をもとに、既存の教育メソッドには頼らず、子ども一人一人の個性や意志を最大限に生かした独自のアプローチを実践している「しぜんの国保育園」。東京都町田市を始まりとして、今では渋谷区、世田谷区にも新しい園ができ、“子どもと大人が、いきいき暮らす場所”を作り続けているという理事長・齋藤紘良さんと町田市にある「しぜんの国保育園small village」の園長・齋藤美和さんを訪ねた。 ドアを開けたエントランスには、入り口までに長いアプローチスペース。このエントランススペースを設けたことには理由がある。
「仕事の顔からお母さんの顔になるには、余白時間が必要。だから少しの時間と距離を持つために、エントランススペースを設けました。それは元々この保育園の代表であった義母の教えでもあるんです」そう美和さんが説明してくれる。
エントランスをこえて一歩足を踏み入れると、U字の廊下を子どもたちが楽しそうに走り、中央には大きな樹が光を浴びて揺れている。そして、美味しそうなお昼ごはんの匂いが給食室から漂う。ここに入った瞬間きっと、迎えに来た親